幼稚な母親
ちょっと情けないのかもしれないのですが、私は14歳の娘に依存しているようなのです。
ってことに気が付いたのも最近のこと。
体はすでに私が家族の中では一番ちびだから負けているのですが、精神的にも負けたのかもしれません。
私はなぜか娘に何か言われるとまずは「いや」と言いたくなるのです。
別に本当に嫌なわけではないのですが、とにかくまずは「いや」と言いたいのです。
「ねえ、ママ、今度ファイルを買っておいてほしいんだけど」
「いやだよ」
「ねえ、ママ、英語の文の意味を教えてほしいんだけど」
「いや」
「ねえ、ママ」
「いや」
「まだ何も言ってないでしょう。なにがいやなの?」
「わからんけど、いや」
「おかしいでしょう、わからんけどいやって」
「でも、いや」
これは普通に聞いたら、3歳児と母親の会話で、私は娘に対して幼児のような目線で話しているのかと思えてしまいます。
娘は心得ていらっしゃる。幼稚な母に怒ることなく、話してくれます。
そうそう、私は眠たいときには子供にもどります。
眠たいとき、それは眠気がきたとき、眠っているとき、起こされたとき、すべてを含めてです。とにかく眠たいという感情があるときは、本気です。
起こされたとき、眠りを邪魔されたとき、私は自閉症の息子が相手でも本気です。
「ママは朝から夜遅くまで自分の時間なんてないの!毎日へとへとになるまで働いて、毎日3時間しか寝る時間なくて、それでも生きていることがきついくらいでも、がんばっている。なのに、なんで今ママを苦しめるの!」
こんなおそろしくもかわいそうな人になってしまうのです、眠気が絡むと。ときどきは話を盛りますし、うそもつきます。
そんなときでも娘は心得ていらっしゃる。
ママが騒ぎだしたら静かにその場から離れる、だそうです。
私だって普段はこんなじゃないですよ。職場ではまあ、わりとちゃんとしています。
うちだとだらけてしまうのかな。
多分、娘に依存しちゃうのかな。
母親が幼稚だと、娘って成長するのかな。