15歳 自閉症
息子はかわいい。
自閉症、重度知的障害、ADHD いろんな障害名ついているけど、私は個人的には自閉症-autism-が一番ぴたっときます。
できないこともたくさんあるし、苦手なものもたくさんあります。
以前、私が最も好きな映画監督・俳優の方にこんなこと言われたことがあります。
「障害のある子ってたしかに子育ては大変だけど、いつまでも子供の心を持っていてくれるから、親はいつまでもかわいがることができて、ある意味親は幸せを感じるよね。健常な子は成長して大人になってしまい、離れていくけど、この子たちはいつまでもかわいい」
って。一語一句こういわれたわけではないけど、だいたいこんなようなことを言われました。
それ以来、私はあらためて息子がいることに幸せを感じます。
会話もままならないから、まるで保育園児と話すようなふうになるのだけど、私はこんなかわいらしい会話を何年も続けていられるのです。
息子はピョンピョンはねてみたり、好きなダンスを毎日踊るし、お気に入りの本をいつも読んでいます。
私とのやりとりで気に入った言葉があると、毎日その言葉を聞きたくて同じやりとりをしたがります。
息子は本当にかわいい。
思うように育てられないこともありましたが、私はずっと大事にしていることがあります。
「人に愛される子になってほしい」
社会で人として生きていくのですから、たくさんの人々のお世話になります。そのみなさんから好かれる子になってほしいと願っています。
おかげさまで、学校でも放課後等デイサービスでもみんなから「かわいい」と言ってもらえる15歳になりました。小さな子供たちからも好かれるときくと、親として「よかった」と思います。
息子がいること。それは私の一日一日を優しい気持ちにさせてくれます。
毎日生きているとそんなふうに思えないときもあります。しんどいときもあります。でも、私は息子がかわいい。
これだけはどんなに怒っても変わらないです。