私の息子は自閉症、知的障がい、そして天使

ガイジン家族、障がい者家族、普通の生活

努力の天才

娘は今、中学三年生。

学校の成績は決して悪くない。というより、私の娘としては上出来。

私は基本、勉強たるもの楽しくなくてはならないと思っている。

だから、意味なく暗記するとか、追われるように勉強することは好きではない。

 

そんなわけのわからない持論を持っているから、当然楽しくないことはしない。

できないことはできない、今あることが運命だと思っているから、それはそれでしかたない。

しかし、娘はちがう。

「次のテストは絶対1位取りたい」と目標をたてると、全力で取り組む。

その取り組みたるもの尋常ではない。

それはまるで、アスリート。

人の見ていないところで練習を重ねるアスリートのような根性で勉強をしている。

 

小学校の頃、娘はいじめられた。

ガイジンだから手をつながない。

ガイジンだからアメリカ語を話す。

 

娘は自分が日本人と同じでないことに悔しがり、英語は話さない、日本の物しか使わない、アメリカからの物は嫌い、そんな子になってしまっていた。

 

英語を嫌っていた。

 

中学生になると、目標を持つことの意味を理解するようになり、運動は苦手、絵も苦手、歌も苦手な娘にとっての頃は勉強、その勉強を取り組んでみたら殊の外成果がみえてきた。

 

みんなと同じが一番

そう思って生きてきた娘は

一番になりたい

と強く思うようになった。

 

娘は生まれつきの天才ではない。

彼女は努力の人だ。

努力できることは実はすごい才能なんだと彼女をみていて思う。

 

娘は生きている中で天才になった。

それは、努力することができる天才。

 

いじめられてくやしがって、自分のアイデンティティーを失いかけた娘は今、

生まれたころから我が家でとびかっている英語が学年1位となり、

毎週末アメリカのおばあちゃんに電話している。

 

天才は努力した結果についてくるのかもしれない。